2025年8月、IVEの新曲MV『EVIL CUPID』が公開されると同時に、大きな炎上騒動が巻き起こりました。
注目を集めたのは、MV内で描かれた「折り鶴を燃やすシーン」と日本人メンバー・レイのTシャツにだけ印字された「I’m sorry」の文字。
MV公開日が、長崎原爆の日の前日だったこともあり、「配慮が足りない」「意図が不明」とSNS上では批判が殺到。
この記事では、炎上騒動の引き金になったであろう文化的ギャップや、演出に込められた意味、日韓の視点の違いについて紹介します。
ではまず、炎上理由の一つである折り鶴を燃やすシーンの意味から。
折り鶴を燃やす意味は日本批判?
折り鶴を燃やす演出が炎上した最大の理由は、その意味とタイミング。
運営がどういう意図で「折り鶴を燃やす演出」を入れたのかはわかりません。
ただ、はっきりしているのは「折り鶴を燃やす」という演出は日本人からすると考えられないようなものであること。
日本のアーティストがチマチョゴリを燃やすようなものでしょう。
実際、日本では折り鶴は戦争の犠牲者への追悼や平和への祈りを込めた象徴として扱われています。
特に千羽鶴は、原爆慰霊碑や病院などで祈りの対象として用いられ、強い感情的な意味を持っています。
そんな折り鶴を燃やすだけでもネガティブなのに、『EVIL CUPID』が投稿されたのが2025年8月8日。
これは、長崎原爆投下からちょうど80年となる2025年8月9日の前日でした。
映像では、鶴の折り紙がはっきりと燃やされる場面があり、日本人ファンの多くが違和感を覚え、
「これは平和の象徴を冒涜している」
「日本人に対する配慮が足りない」
といった声がSNS上に広まり、一気に炎上へと発展しました。
また、問題のシーンがX(旧Twitter)などではカットされていたことも、「意図的に隠したのでは?」とも言われています。
折り鶴という文化的象徴を扱うなら、その意味や歴史を理解した上で表現する必要がある——というのが日本のファンからの主な意見ですね。
日韓で違う?折り鶴に込められた文化的意味
今回の炎上の根底には、折り鶴というシンボルに対する「国ごとの認識の違い」があります。
日本では平和や慰霊の象徴として扱われていますが、韓国では少々異なります。
韓国では、日本のように折り鶴が「平和の象徴」や「慰霊の対象」として定着しているわけではありません。
むしろ、折り鶴は「願いを込める」「恋人に贈る」といった、もっと軽い意味合いで使われることが多いとされています。
たとえば、誕生日や卒業、恋の告白の際に折り鶴を贈る文化が一部にはあり、願掛けやラブレターのような扱いに近いです。
韓国国内では折り紙文化そのものがそこまで深く浸透しておらず、特に鶴に限定した“平和の象徴”という認識は一般的ではありません。
そのため、今回のように「鶴を燃やす」演出に対し、韓国側では深刻な問題と捉えていなかった可能性があります。
とはいえ、K-POPは今や国際的に影響力を持つコンテンツ。
その中で、各国の文化や歴史的背景を理解しないまま表現を行うと、誤解を招くリスクがあるので今後は気を付けてほしいところではありますね…
次の見出しでは、MV内で注目された“I’m sorry”と書かれたTシャツの演出に焦点を当てて解説していきます。
“I’m sorry”Tシャツの意味は?レイの衣装に込められた真意
炎上のきっかけとなったのは折り鶴の演出だけではありません。
IVE唯一の日本人メンバー・レイの衣装にだけ「I’m sorry」と書かれていた点も炎上理由の一つ。
映像内でその文字がはっきりと映し出されるシーンがあり、「なぜ日本人メンバーだけが謝罪のようなメッセージを背負っているのか」と疑問視する声が相次ぎました。
SNS上では、「偶然にしては出来すぎている」「演出意図が不明すぎる」といった反応が広がり、一部では「レイだけに責任を負わせているのでは」と深読みする人も現れました。
もちろん、単なるファッションだった可能性もありますが、日本人でもわかる簡単な英単語を日本人メンバーが着ている
炎上が拡大する中で、「レイは悪くない」「彼女を責めるのはおかしい」といった擁護の声も多く見られました。
次は、IVEや所属事務所がこの騒動に対してどのような対応を取っているのか、現時点での状況を整理していきます。
IVE公式の対応は?謝罪はある?
2025年8月現在、IVEの所属事務所であるスターシップエンターテインメントから、この件に関する公式な声明や謝罪は発表されていません。
そのため、「無視しているように見える」「誤解を放置している」といった声がファンの間で広がり、不信感を抱く人も少なくありません。
SNSでは、「せめて説明くらいはしてほしい」「黙っていたら炎上は収まらない」といった投稿が多数見られます。
また、一部のメディアや文化評論家は「文化の違いに起因する問題だからこそ、丁寧な説明が必要」と発言。
K-POPはグローバルなファンダムを持つだけに、各国の文化に配慮した発信の重要性が年々高まっているのは明らかです。
過去には、別のアイドルグループが「歴史認識の誤解」を招くような演出で炎上し、迅速に謝罪して沈静化した例もあります。
そうした前例と比較しても、今回の対応は遅く、ファンとの間に距離が生まれてしまっている印象です。
ファンコミュニティやメディアの反応まとめ
今回の炎上について、ファンやメディアの反応は真っ二つに分かれています。
日本のファンを中心に、「無神経すぎる」「もっと丁寧な説明が必要」といった厳しい声が多数見られ、一部では「今後の応援を考え直す」という意見まで出ています。
他のK-POPグループにも同じような日本批判っぽい演出があることを考えると、納得してしまいそうにもなりますね…
YouTubeやXでは、普段よりもはるかに多い7,000件以上のコメントが集まり、炎上の規模の大きさを物語っています。
一方、韓国のファンやグローバルファンの中には、「炎上は過剰反応」「単なる表現の自由」といった擁護の声もあり、国ごとの温度差も浮き彫りになっています。
文化評論家や芸能ライターからは、「日韓での象徴物の認識差が背景にある」「無意識のうちに感情を刺激してしまった」といった冷静な分析が寄せられています。
また、「こうした文化ギャップは、国際的に活動するアーティストが避けては通れない課題だ」とする専門的な視点も多く見られました。
炎上をめぐる議論は現在も継続しており、事務所側の今後の対応や説明次第では、ファンの信頼を取り戻すことも可能だと言えるでしょう。
まとめ
今回の記事では、IVEの新曲MV『EVIL CUPID』を巡る炎上騒動について、以下のポイントを中心に解説しました。
- 折り鶴を燃やす演出が炎上した理由と文化的背景
- MV公開日が長崎原爆の日の前日だったことで批判が拡大
- 日本人メンバー・レイの「I’m sorry」Tシャツが物議を醸した
- 折り鶴の意味が日本と韓国で異なることによる文化ギャップ
- 所属事務所の対応とファン・メディアの反応の違い
折り鶴という文化的象徴に対する認識の差が、今回のような炎上を引き起こす結果となりました。
国際的な活動をするK-POPグループにとって、こうした表現の影響力は非常に大きく、今後はより慎重な演出や説明が求められるでしょう。
記事を読んで「なぜここまで炎上したのか」が少しでもクリアになったら嬉しいです。
気になるポイントがあれば、ぜひコメントで共有してみてくださいね!
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